日本産つりしのぶの手入れ方法
しのぶは、主に東北以南の明るい日陰の岩壁や古木等に着生しているシダ植物で、古典園芸植物のひとつです。
寒さには非常に強く、−10度位でも生息しています。
水切れにも強く、自然界では1〜2カ月位雨が降らなくても生息しています。根茎が老化しながら、また新しい根茎が出てきます。その繰り返しで増えて行き、深山では30年以上生息しています。
元々強い植物で、限度はありますが、明るい日陰で雨に濡れる場所に吊られましたら、少々放っていてもそれなりに生育します。
日光には弱く、夏期等、毎日、日中長時間直射が当たりますと衰弱したり枯れたりします。
下記の手入れ方法を参考にして手入れをしていただければ、より良い葉姿で長年間観賞していただけます。
当園が今までにお買い上げいただいた、30万個以上のつりしのぶ手入れ方法です。 他の方が作られたつりしのぶは材料・作り方が違いますので、手入れ方法が違う事があります。
12月(休眠期)
落葉します。通常は暖地気候、寒冷地気候の方共、屋外で半日陰位になる所に吊ります。11〜3月は休眠期です。
乾燥しすぎると根茎を傷めるので、荒風の当たらいところに吊っておきます。雨水の掛かる所に吊っておきましょう。
水やりは、土が乾いてから2日位経った頃、湿らす程度にし、根茎をある程度太く保ちましょう。
また、下記の様な保管方法もあります。末日頃に、しのぶの土がほんの少し湿っている位の状態で新聞紙に包み、ビニール袋に入れて、暗所に保保管します。寒冷地気候、マンション上階、風の通り道等で、絶えず吹きさらされているつり忍は根茎が傷みますので、良い保存方法です。
水分が多いとカビが発生する事があります。通常60日位そのままで保管できますが、30日に1度観察してカラカラに乾いていましたら十分に湿らせて陰干しし、カビが発生しない様に保管します。
1月
12月を参考にして管理しましょう。通常は寒冷地でも、自然の雨にまかせます。土が乾いてから10日位経ちまして、湿らす程度に水やりをします。空気が乾燥しますと根茎が細くなりますので、根茎をある程度太く保ちましょう。
2月
12月、1月を参考にして管理しましょう。
3月
寒冷地気候の方で保管されている方は、末日頃に屋外に吊ります。暖地気候の方で保管している方は、初日頃に屋外に吊ります。暖地気候の方は、乾いていましたら十分に水やりします。寒冷地気候の方は、湿らす程度に水やりをします。
肥料はハイポネックスのマグアンプ大粒を年1回6粒程(12センチ玉形の場合)上部にバランス良く埋めると1年間賄えます。色々な形や大小が有りますので、12センチ玉形に入れた粒量を基本にして増減します。足らなければ3〜10月にハイポネックス原液を、山野草に掛ける分量1000〜1500倍に薄めて、定期的に(15日に1回位)施すのが良いです。
葉色が薄ければ週1回位葉色が良くなるまで施します。 濃い液肥は、しのぶを著しく傷めますので気を付けて下さい。
4月
暖地では、待望の葉の芽が出てきます。
日光を60%位遮った残りの日射し40%位が一日中当たるのが最適です。木漏れ日がちらちら当たる樹木の枝下、よしずの内側が同じくらいの環境です。
生長に著しく影響しますので、上記の環境に近い所に吊りましょう。日射しが強ければ葉は短くなり、弱ければ長くなります。日射しが強すぎれば葉焼けして色が薄くなり、根茎も傷みます。
芽が葉になっていく最中、新葉の時に風の通り道等に吊ったり、水圧の強い水掛けはしないようにしましょう。葉が垂れ下がったままの癖が付いたり、よれ、しわが出来て、涼感をなくす場合が多くあります。涼感が感じられるよう、葉をしゃきっと生育させましょう。
6月中期になりましたら強い葉に成長しますので、お好みの場所に吊られると良いですね。
水やりは、土が乾いたらすぐ、葉を傷めないよう水中にそっと浸け込みます(20秒位)。またはジョウロでふわっとやさしく土に染み込むよう水やりします。
※薬掛け
虫類・菌類は、暖かくなると野菜・花き・植木類全般に発生します。
しのぶ類にも苔やカビ類、夜盗虫・アブラムシ等の虫類が付着することがあります。虫類はピンセット等で取り除きますが、取り切れない場合や予防には、バケツ等にトレボン乳剤、スミチオン乳剤等を規定濃度で作り、1分程度浸け込みます。
菌類等は空中に広く浮遊しており、立ち枯れ病・根腐れ病・ゾクトニア菌等が、しのぶに感染することがあります。バリダシン5液剤、モンカットフロアブル40等をバケツに規定濃度で作り、30日に1回、1分程度浸け込みます。
続けて同じ薬を使用すると抗体性ができてしまうため、異なる薬を交互に使う方がよいです。
5月
4月を参考にして管理しましょう。寒冷地気候の方も待望の葉の芽が出てきます。
水やりは、葉を傷めないよう、水中にそっと浸け込みます(20秒位)。またはジョウロでやさしく土に染み込むように水掛けします。
※薬掛けは4月を参考にします。
6月
4月を参考にして管理しましょう。日中の直射が長く当たりますと、葉焼けします(9時〜17時)。
6〜9月はアスファルト等の熱気・蒸れに弱いので、風通しの良い所に吊りましょう。
樹木、建物、よしず等が影になり、直射が30%位に弱くなった日射しが当たる場所に吊ります。
水やりは、6〜9月は玉の土が8割乾燥しましたら、水中にそっと漬け込みます(20秒位)。またはジョウロでふわっとやさしく土に染み込むように水掛けします。
※薬掛けは4月を参考にします。
7〜8月
涼感が楽しめる季節です。根茎の伸びる季節ですので、適切な手入れをして(肥料も切らさないようにして)増やしましょう。
水やりは、6〜9月は玉の土が8割乾燥しましたら、水中にそっと漬け込みます(30秒位)。またはジョウロでふわっとやさしく土に染み込むように水掛けします。
※薬掛けは4月を参考にします。
9月
ぼちぼち傷んでくる葉も出てきます。
水やりは、土が9割乾燥しましたら、水中にそっと浸け込みます(20秒位)。またはジョウロでふわっとやさしく十分に水掛けします。
※薬掛けは4月を参考にします。
10月
半日陰が良いです。黄葉してきます。
水やりは、土が乾燥しましたら湿る程度に。
11月
半日陰が良いです。黄葉して晩秋の風情を醸し出します。
水やりは、土が乾燥しましたら湿る程度に。
●セッコクの手入れ方法
しのぶよりも水切れ、寒さ等に強いので、しのぶと同じ手入れをします。 通常は、
滅多に枯れる事はありません。
●羽蝶蘭等の手入れ方法
羽蝶蘭、鷺草、ギボシ等は、植え込みますと通常は花が2年位咲きますが、しのぶの生育を優先する手入れをしますので、手入れや環境が合わず、球根が腐る事もありますのでご承知下さい。
鷺草は、芽が出て伸びている最中に水を切らしてしまうと、葉がしおれ、枯れますので、玉の土が乾いたらすぐに水掛をして、しおれさせないようにしましょう。
羽蝶蘭は、土が乾き気味の方が良いです。 開花後はしのぶと同じ手入れをします。通常でしたら来年も花が咲きます。
ギボシは強いので、つりしのぶと同じ手入れをしますと、普通に生育します。